研究題目
医療・介護・健康分野における情報通信技術に関する研究
研究目的
 本年、日本の65歳以上の人口は2944万人となり、総人口に占める割合は23.1%となり過去最高を更新した。2005年から5年間で1000万人の急速な増加である。
こうした急激な少子高齢化の中で、日本政府は6月に閣議決定した「新成長戦略」の中に、医療・介護・健康関連分野を新成長産業として位置づけ、2020年までに新規市場約50兆円を目標とした。まさに「高齢化社会の先進モデル」として、日本の革新的な医療・介護技術の研究開発の推進における産官学が一体となった取組みや先進技術を応用した実用化の新産業創出が求められている。
こうした時代的要請に応え、包括的な医療・介護サービスや人間の脳機能・身体機能の衰えの支援を最先端の情報工学により克服する手段を創造し超高齢化社会に貢献するとともに、今後の新たな新産業として期待される医療・介護・健康関連産業を最先端情報工学の側面から支援するため、医療・介護・福祉・健康分野で独創的研究を展開している研究者が協働するプロジェクト研究所「医療介護健康(メディカルケア)情報学研究所」を設立する。
研究計画・研究内容
平成26年度
「在宅医療・在宅介護業務チームケアを促進する医療・介護情報連携基盤に関する研究」
在宅医療・在宅介護サービスにおける現場知(暗黙知)を組織知として共有し連携するため、「適切にプライバシーが制御された」セキュアで、「距離的制約、時間的制約、ITスキル制約のない」バリアフリーな医療・介護情報連携基盤を構築し、その効果を実証する。
「医療・介護現場における合意形成の脳活動の解析に関する研究
医療・介護現場では,そのタスクにおいて迅速で合理的な合意形成を行うことが必要である.本研究では,実世界での合意形成がどのように行われているかを脳活動の見地から解明し、合意形成が合理的に行われるような方法論を構築することを目指す。


「医療・介護・福祉・健康分野における新たな産学連携研究の新展開」
  医用データの検索をデータに付されたラベルに基づきおこなうのではなく、医用画像などのデータ間の類似性に基づきおこなうシステムを構築する。目の前の患者と類似の症例をデータベースより検索することが可能となるため、過去におこなわれた治療や予後の経過などを容易に参照できるシステムが実現できる。
平成27年度、28年度、29年度
上記の研究の発展と産業界への実用化を推進し、最終年度までにいくつかの実用化事例を創出する。さらに、医療・介護・福祉・健康分野における新たな産学連携研究の発掘、研究プロジェクト企画立案、外部資金による共同研究・受託研究の獲得を目指し、この分野の研究拠点形成を目指す。
研究期間
平成26年4月1日~平成29年3月31日(4年)